誰よりも


「よりさたが迎えに来てくれるの…」
そう言って窓を見てうつむいた。
ここの宮殿の王子が来て顔をぶった。
「そいつの事は忘れろ!!」
私は黙った。
今は宮殿の王子の彼女だし。

宮殿の王子は元カノがいた。
元カノは派手で豪華で。
宮殿の王子は私が海で貝殻拾いをしている時に声をかけてきた。
「何で海の貝殻を拾っているの?」
「これを田舎の人に売るためよ」
「貝殻だけで稼げないだろ」
「地道に頑張ってお金を集めていくわ」
「俺の宮殿に来たらいい暮らしをさせてやるぞ」
そう言って、宮殿の王子は私を宮殿に連れてきた。
集落によりさたっていいなづけがいるのよ
よりさたとの最後が集落のお家で腕を掴んでふざけあっただけとか
想い出は腕を掴んだ記憶だけ
よりさた迎えに来て

そして、宮殿の王子の所に来て、宮殿の王子は、元カノの靴に画鋲を入れて
「もう木の牢屋に入っていろ。別れよう。さようなら。」
って言って元カノを閉じ込めた。
宮殿の王子は急いで私の所に来て
「これう、可愛い。これうが今日から俺の彼女だ」
って言ってきた。
この日から宮殿の王子の彼女にさせられた。
いいお洋服を着せされて、髪型も目立つよう可愛いくして貰い、アクセサリーもダイヤも沢山貰って、甘い言葉を貰って、常に宮殿の王子の隣にいるように言われた。
「これうといると強いって思われていると思う。頑張っていけます。これうが彼女だ。」
そう言って私の髪を撫でてくれて。
でも、私はよりさたが好き。
よりさたも私の事がめちゃくちゃ好きだった。
絶対に迎えに来てくれるわ。
ここにいたら自由がないから、早くよりさたの所に帰りたい。
宮殿の王子は束縛が激しい。
常に隣にいろって。
隣にいるじゃない。

その頃、よりさたは
「これうは何処行った?!」
「よりさた様…これう様は隣の国の宮殿の王子に拉致られました…申し訳ありません…」
「バカ!これうは大事でいる僕の彼女だ!何が何でも僕のお家でまたこれうと暮らしていくんだ!探せ!探してくる!行ってきます!」
そう言って、よりさたは何処かに行った。

よりさたとこれうは婚約していた。
いいなづけで1番愛し合っていた。
順調で周りからも認められていた。
2人だけの世界だった。
だけど、拉致られた。
宮殿の王子に拐われた。

そして、宮殿の王子とこれうは。
「宮殿の王子様…ここにいたら、自分の好きなイヤリングがないです…遣いのものに私のお家からイヤリングを探してくるように言ってもらえません」
「これうの大事なイヤリング…見てみたい。これうの遣いとイヤリングをこっちに持って来させよう」
「遣いだったら宮殿に来てもいいのです?」
「いいよ。手配しよう。遣いとイヤリングを我が宮殿へ」

その頃、よりさたは山奥のコテージを除いていた。
いない…
これうがいないと生きていけない…

よりさたの遣いは
「よりさた様…可哀想…酷い…よりさた様が心配だ…」
「そこの遣い!宮殿に来い!」
そして、よりさたの遣いは縛られて馬に繋がれて宮殿に拉致られた。

宮殿について宮殿王子は
「これうのイヤリングを持ってきたぞ」
「それは私が大事にしていたイヤリング」
「可愛いのう」
「ありがとうございます」

これうはイヤリングをつけて鏡を見た。

遣いがいる。
「この遣いをどうします?」
「木の牢屋に入れて頂戴」

そして、木の牢屋に元カノと遣いが入れられた。
元カノと遣いは
「どうしよう」
「私は宮殿の王子の彼女よ!ここから出ないと!!」
「出れないよ」
「呪いをかけてやるわ!」
「やめてくれ」
「叫んだら王子様は私の事をまた好きになってくれるはず!叫ぶわ!」
「こいつめ…」
それを見た家来が、木の牢屋を海へ流した。
もう宮殿には戻って来れない。

「宮殿の王子様…」
「何」
「時々、寂しい時があります…宮殿の王子様がいても」
「俺がいるだろ」
「1人だと思う時が…」
「俺がずっといる。これうの隣にずっといる」
「ずっといてくれるのです…」
「寂しい想いはさせない」
「宮殿の王子様、よりさたは連れてきても」
そこで、これうは殴られた。
「もう、その話しはやめろ!!」
そして、宮殿の王子は泣いている。

私、これうは怖い…
これ以上、よりさたの話しをすると危険だ…
もうよりさたの話しはしないでおこう…
宮殿の王子は気が狂っている…
怖い…

そして、宮殿の王子の部屋に行って
「宮殿の王子様の隣が好きです」
「ありがとう」
「新しい腕輪が欲しいです」
「僕のつけている腕輪をあげるぞ」
「ありがとうございます」

宮殿の王子の腕に傷があった。
やっぱり腕の傷を隠すために腕輪をしていたんだ
急いで、タオルで布を作って宮殿の王子様の腕に巻いた。
「腕のアザ、痛いでしょう…」
「痛くないよ」
「それを見て心臓が痛くなりました」
「大丈夫?!」
「宮殿の王子はアクセサリーに嫉妬しないのです?」
「アクセサリーに嫉妬?」
「その意味も分からないんだったら、私の事を好きではないのでは」
「これうの事が誰よりも好きだ!!」