ディーオ2

僕はもう月が見られない。
月を見ると涙が出てくるんだ。

僕はディーオ。
ロスと一緒にいる。

ロスは最近、川を眺めている。
レノオみたいな駄目な奴が忘れられないの。
ロスの心を安定させてあげられない僕も駄目な奴。
ロスは月のようだ。

ロスが僕に心を許している時もあるんだ。
レノオは嘘を言っているに違いない。
レノオは僕にロスは冷たい人が好きって言ってきたけれど、ロスは優しくされたら弱いじゃないか。
ロスは油断しすぎで、隙がありすぎ。
僕がロスを守ってあげないと。
守ってあげている。
ディーオ、僕がロスとずっと一緒にいるんだ。

ずっと同じ時間を過ごしたい。
ずっと同じ時間を過ごしたい。

人質みたいにロスをどうにかしたい。
ロスは僕のものだ。
僕がロスの全部を今後、見ていくんだ。
ディーオ、僕がロスの傷ついた心を忘れさせてやるんだ。
初めて、人の事で本気で泣いた。
それがロスだ。

僕はもう月を見ない。
ロスがいるから、月を見ない。
ロスは月を見て泣いている時があるから。
ロスが泣いている時に、僕が月になってやるんだ。