カイ


「暗い顔しているけれど」
そう言って友達が心配している。
「テストで一位でも悩みはあって」
「勉強ばかりしていると疲れてしまうよ」
僕は勉強をしとけば上手くいくと思っている。

「何処の国の言葉を勉強したら友達はいっぱい出来ると思う?」
いつも付き纏ってくる友達が言ってきた。
「人口が多い中国だろ」
そう言って僕は歩いていた。
「そうだよ。企業も中国が多い」
「意外にノルウェーも多いんだよ」
また友達がきた。
10人で歩いている。
「外国に興味があるんだ」
こいつはサン。
僕はロン。
「サンは会話に合わせてくれているだけだろ。」
「ロンが言っている意味は分かっているよ。」
「ビザがないでも入れてしまう国があるんだ」
「サン、パスポートは持ち歩いとけよ。ビザも書けるようになっとけ。」
「ロンは分かっているだろ。免疫検査で全部健康じゃないと外国に入れないんだ。」
友達のカイがきた。
「何処の国の事を言っているんかい!」
「カイ…僕はあなたに元気であって欲しい。」
「はい!僕はロンのために元気でいるよ」
サンが睨んできた。
サンがカイの髪の毛を掴んで
「ロンに近づかないで!!!!」
と言ってサンが逃げた。
カイが泣きながらロンに謝った。
僕はロン。
サンとカイだったらサンといつも一緒にいたいんだ。
サンを追いかけた。
「サン待って!外国語を勉強しているよ!」
「ロンはビザとかパスポートとか物事に詳しいよ!」
「パスポートは10年だけだ。ビザは誰かに書いて貰えばいい。」
「外国の環境に合わないよ。外国の気候に合うにはもっと時間がかかってしまう」
「気候…」
「ロンはいいよ。友達がいて。」
「こいつの事?」
僕、ロンはタヒを電話で呼んだ。
タヒは直ぐに電話で来てくれた。
タヒを待っている時間にサンとロンで紙に文字を書きまくった。
文字は外国語を4個も書いた。
「rouma」
「ou」
「ila」
「hhhhh」
この言葉の意味を分かってしまわれたら生きていけない。
タヒから電話があった。
「デートの約束があるからごめん」
そう言って切られた。
他の友達を呼ぼう。
ロンとサン2人きりじゃ恥ずかしい。
照れてしまう。
「ロン、と僕だけでは語学は発展しない」
「サンとずっといる。でも語学力は上がっている」
2人で文字を書いていたら
「ちょっと、タヒに電話をかけたの?!タヒはお兄ちゃんよ」
タヒの妹のトリガーがきた。
トリガーは気が強い。
「あたし、知っている。外国の大使館の人の噂。」
サンが前に出てきた。
サンが驚いた顔で
「外国の大使館の事を知っているの?!」
「知っている…顔しか知らない…」
ロン、僕はまた言った。
「外国の大使館は他国の言葉を知らない人がやっている。声で人を好きになっても外国語が分からなくて、ふられたと勘違いしている。大使館の人が電話をかけてアプローチしても上手くいかない。電話を待っている。大使館の人は大使館の人を必要としてしまう電話を待っている。」
サンが口を開いた
「大使館の人が声で人を好きになって、その人を目撃した時に好きになりすぎて、戦争を起こしているんだろ…」
「サンやめないと」
「ロンこそやめないと」
トリガーが
「やめないとって言うしかないんでしょ」
そう言って帰って言った。
ロンとサンの2人きりになってしまった。
お店に行く事にした。
雑貨屋さんだ。
雑貨屋さんの店長を呼んだ。
雑貨屋さんの店長も友達だ。
「雑貨屋の店員だ。僕の名前は中国だ」
「本当にこいつ中国って名前だよ」
「ロン、こいつと友達なんだ」
「雑貨屋が1番楽だよ。物を置いてボーッとしとくだけだよ。雑貨屋さんだけど石しか置いてない。珍しい石を拾って眺めている時間がいいんだ。」
「石を売っている…値段は10万円?!誰も買わねーよ!!」
「サン、それは言っちゃ駄目」
「雑貨屋さんの中国がブチギレた」
「石は僕の大切すぎてしまうんだ!!」
「ごめんなさい…」
「石を拾ってこい。」
サンとロンは石を拾いに川に行った。
石を探しているけれど、石ってどれも石にしか思えない。
珍しい石が中国はいいって言ってたけれど。
青の石と黄色の石。
何処の国の石だろう。
「ロン、この石はアメリカの石かもしれない。だって赤色が入っている。」
ハーバード大学がもう拾っているよ」
ワシントン大学が研究している石かもしれない」
中国がきた。
「その石をくれ!!」
「あげないよ!!」
「よく見てみたら持っている…俺も石を探しにいこう」
中国は山に石を探しに行った。
「中国のお店の石を見に行こうぜ」
ロンとサンは中国の石を見に行った。
全部、どう見ても普通の石にしか見えない。
でも、石大会で一位を取ったって書いてあるし、顔のサイズくらい大きい石もあるし、光っている石もあるし、ラメが入っている石もあるし、ダイヤみたいにごつい石もあるし…
「石は石だよ…」
子供がきた。
光っている石を持ってきた。
「僕、大きくなったら中国みたいな石屋さんになるんだ。この光っている石は立派な石なんだ!」
そう言って見せてきた。
サンが「その石、10円くらいじゃね」って言ってきた。
子供が泣きだした。
「この石は3万円の価値があるくらいでかい石なんだ!!だって光っている!!」
その子供の家族がきて、子供を殴って何処かに行った。
見てはいけないものを見てしまったようだ。
中国はいつ戻ってくるんだろう。
ロンとサンは石を眺めていた。
「石を買う奴見た事ない…」
「石は石だろ…」
中国が「石を3つもゲットした!!これは売れてしまう!!」
笑いながらお店の裏に行った。
「中国は頭がおめでたい」
「ロン、勉強していい大学に入った方がいいよ」
「勉強は大事だ…」
僕、ロンは勉強しようと誓った。
勉強して世の中のためになってやるんだ…
好きな人の評価をあげてやるんだ…
大きい声で泣いている人がいた
カイだ
「サンが好きなんでしょ!!ロンもサンが好きだろ!!ロンと2人っきりにして!!」
サンが逃げた。
ロン、僕はカイと友達だ。
カイが好きだよ。
カイしか目に入ってないよ。
「ロン以外は嫌いだ。」
「カイごめんなさい」
「ロンを傷つける奴は許さない」
「カイ…」
「ロンの事を本当に考えているよ。僕だけだよ!!」
「カイの思い通りになっているでしょ」
「それはロンの思い通りになっているんじゃない。」
「ない!」
「カイの事は好きだよ。」
「ありがとう…」
ロンとカイはベンチに座って泣いた。
僕はカイの気をひきたかったんだ。